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瓦に関する難しい専門用語をまとめて解説しました。

瓦用語辞書

あ行

雨漏り(あまもり)

  • 説明:屋根の隙間や劣化部分から雨水が建物内部に浸入する現象。瓦のズレや割れ、経年劣化、施工不良などが主な原因。放置すると建物の構造体を腐食させ、深刻な被害をもたらす。
  • 対策
    • 定期的な屋根点検。
    • 破損瓦の早期交換。
    • 防水シートの補修。

アスファルトルーフィング

  • 説明:屋根の下地に使用される防水シート。アスファルトを含浸させたフェルトで、防水性と耐久性に優れる。瓦の下に敷くことで、雨水の侵入を防ぐ重要な役割を果たす。
  • 関連用語:防水シート、下葺き材。

圧雪(あっせつ)

  • 説明:積雪が屋根上で圧縮され固まる現象。重みによって瓦に負担をかけ、破損や変形の原因となる。富山県のような豪雪地帯で特に問題となる。
  • 対策
    • 定期的な雪下ろし。
    • 耐荷重性の高い瓦の使用。
    • 屋根勾配を急にする設計。

雨樋(あまどい)

  • 説明:屋根から流れ落ちる雨水を集めて地上や排水口へ導くための設備。建物の外壁や基礎部分への雨水の影響を防ぐ。
  • 種類
    • 半丸樋
    • 角樋
  • メンテナンス
    • 落ち葉やゴミの除去。
    • 破損部分の修理。

アンダーラップ工法

  • 説明:瓦を葺く際に、上の瓦が下の瓦を覆うように重ねる工法。雨水の侵入を防ぎ、防水性を高める伝統的な手法。

か行

瓦(かわら)

  • 説明:屋根を覆う建材。粘土、セメント、金属など、用途や環境に応じてさまざまな種類がある。
  • 種類
    • 粘土瓦
    • セメント瓦
    • 金属瓦

瓦屋根

  • 説明:瓦を用いた屋根。高い耐久性と断熱性を持つが、地域の気候に適した瓦を選ぶことが重要。
  • 関連用語:粘土瓦、釉薬瓦、スレート瓦。

釉薬瓦(ゆうやくがわら)

  • 説明:粘土瓦の表面に釉薬を施し、高温で焼成した瓦。滑らかな光沢と防水性が特徴。
  • メリット
    • 雨水や湿気に強い。
    • 雪が滑り落ちやすい。
  • デメリット
    • 重量があるため、建物の構造強化が必要。

金属瓦

  • 説明:金属を素材とした軽量瓦。モダンな建築に採用されることが多い。
  • 特徴
    • 軽量で施工が簡単。
    • 防錆加工が施されている。
  • 注意点
    • 雨音や雪が落ちる音が響くことがある。

瓦製造(かわらせいぞう)

  • 説明:瓦を製造する工程のこと。主に粘土瓦の製造手順を以下に説明。
    1. 採取:粘土を採掘。
    2. 成形:瓦の形状にプレス成形。
    3. 乾燥:自然乾燥または人工乾燥。
    4. 焼成:高温(約1,000~1,300℃)で焼き上げ。
  • 進化:近年ではリサイクル素材を使用したエコ瓦の製造も普及。

鬼瓦(おにがわら)

  • 説明:棟の両端や中央に取り付けられる装飾瓦。日本の伝統的な瓦で、魔除けや装飾の意味を持つ。
  • 特徴
    • 鬼の顔や動物を模したデザイン。
    • 寺社や和風建築に多用。

さ行

施工不良

  • 説明:瓦の設置や固定が不十分な状態。雨漏りや瓦のズレの原因となる。
  • 対策
    • 定期的な点検。
    • 専門業者による修正作業。

雪止め金具

  • 説明:雪の滑落を防ぐために屋根に設置される金具。豪雪地帯では特に重要。
  • 関連用語:圧雪、雪害。

スレート瓦

  • 説明:薄い石板やセメントで作られた瓦。デザイン性に優れ、軽量であるが、耐久性は粘土瓦に劣る。
  • 特徴
    • 低コスト。
    • メンテナンスが必要。

た行

谷瓦(たにがわら)

  • 説明:屋根の谷部に設置される瓦。両側の屋根面が交わる部分の排水を効率化し、雨漏りを防ぐ。
  • 素材
    • 銅板
    • ガルバリウム鋼板

防災棟(ぼうさいむね)

  • 説明:地震や強風に備えた棟瓦の設計。特殊な金具や接着剤を使用して固定することで、棟部分の落下を防止する。

瓦用語辞書(続き)


な行

軒瓦(のきがわら)

  • 説明:屋根の軒先に設置される瓦。雨水が外壁に直接当たるのを防ぎ、建物の寿命を延ばす役割を果たす。
  • 特徴
    • 雨仕舞いの要となる部分。
    • 美観を整える装飾的な瓦も多い。

軒天井(のきてんじょう)

  • 説明:屋根の軒裏部分に設けられる天井。美観を保つだけでなく、鳥や虫の侵入を防ぐ。
  • 素材
    • 木材
    • ケイカル板(不燃材料)
    • 金属パネル

は行

防水シート(ぼうすいしーと)

  • 説明:瓦の下に敷設されるシート状の防水材。雨水の侵入を防ぎ、建物内部を保護する。
  • 種類
    • 改質アスファルトルーフィング
    • 合成ゴム系シート

防災瓦(ぼうさいがわら)

  • 説明:地震時に瓦の落下を防ぐ設計が施された瓦。釘穴が設けられ、下地材に固定できるようになっている。
  • 利点
    • 落下による事故を防ぐ。
    • 台風などの強風にも対応。

ま行

棟瓦(むねがわら)

  • 説明:屋根の頂部(棟)に取り付けられる瓦。屋根面同士が交わる部分を覆い、防水性と美観を兼ね備える。
  • 種類
    • のし瓦
    • 冠瓦

目地(めじ)

  • 説明:瓦と瓦の間の隙間部分。雨水の侵入を防ぐために、漆喰やシーリング材で埋めることが多い。
  • 注意点
    • ひび割れや剥離の早期発見。
    • 定期的な補修。

や行

屋根勾配(やねこうばい)

  • 説明:屋根の傾斜角度。雨水や雪を効率的に流すために重要な設計要素。
  • 設計基準
    • 地域の気候条件や降水量に応じて最適化。
    • 使用する瓦の種類によって適正な勾配が異なる。

屋根換気(やねかんき)

  • 説明:屋根裏の換気システム。湿気や熱気を排出し、建物内部の結露やカビを防ぐ。
  • 方法
    • 換気棟の設置。
    • 軒天通気口の活用。

ら行

リフォーム瓦

  • 説明:既存の瓦屋根をリフォームする際に使用される瓦。軽量で施工が簡単なタイプが多い。
  • 利点
    • 工期が短い。
    • コストパフォーマンスが高い。

ルーフィング

  • 説明:瓦の下地に敷かれる防水材の総称。雨水の浸入を防ぎ、建物の保護に欠かせない。
  • 種類
    • 改質アスファルトルーフィング
    • 合成ゴム系ルーフィング

わ行

和瓦(わがわら)

  • 説明:日本伝統の曲線を持つ瓦。主に和風建築で使用され、豪雪地帯でもその耐久性が評価される。
  • 種類
    • 桟瓦(さんがわら)
    • 本葺き瓦

割れ瓦(われがわら)

  • 説明:破損している瓦のこと。雨漏りや屋根全体の劣化を招くため、早急な交換が必要。
  • 原因
    • 経年劣化
    • 外部からの衝撃
    • 凍害

総まとめ

瓦に関する用語辞書は、瓦屋根の基本的な構造から専門的な施工方法までを網羅しています。この辞書が、屋根材選びやメンテナンス、建築プロジェクトにおいて役立つツールとなれば幸いです。